負の視点から・・・童話も視点を変えると全く別の世界が見えてきます、まずは「かちかち山」を別の視点から見てみましょう。「かちかち山」と言えば、田畑を荒らすいたずら狸が爺さんにつかまり鍋にされそうになったところを婆さんを殺して逃亡、 それを兎が敵討ちするというお話です、 さてこのお話しでは兎と狸を擬人化しているわけですが、擬人化して人間と同格にしたら、 狸のやったことは窃盗罪、それを拉致監禁したうえに殺害しようとしたのは完全にやりすぎ、過剰防衛です、 一方狸がやった殺人は自分が殺されそうになったのですから自衛的要素が含まれ十分に情状酌量の余地があります。 それを無関係の兎が残虐非道な方法で殺害したのは情状酌量の余地が一切認められない殺人罪です。 兎は死刑に相当します。 擬人化しても兎、狸、人間という立場に変化がないということになると・・・ これは人間にとっての正義であって人間ではない兎が人間の基準で狸を裁くのはおかしいということになります。 ということでちょっと立場を変えて新しい「かちかち山」を作ってみましょう。 目次 1、囚われの娘 2、狐の鍋 3、主の敵 4、妖の船 5、最後の鍋 |